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伊豆長岡『三養荘』

今年、伊豆長岡にある旅館『三養荘』の本館がめでたく登録有形文化財となりました。

この建物は、旧岩崎久彌別邸として建てられた近代和風住宅であり、

京都の材料と職人を使った本格的な数寄屋建築です。

庭は名匠小川治兵衛の流れを汲む作庭がなされています。

ちなみに新館は村野藤吾設計の建物で、こちらも落ち着きのあるとても居心地のよい空間です。


登録有形文化財の申請に際し、実測と図面作成のお手伝いさせていただきましたが、

復元図面を描いていると、

「おっ!ここがこうなってるのか」とか、

「ここでこんなことさせようとしていたのか?」とか、

「ここでちょっと気持ち切り替えた感じだな」とか、

なんとなく設計した人の疑似体験をしているようで結構おもしろかったです。

特に、この建物は京間と江戸間が混在しているのですが、

それを意図的に使い分けしていたりと、いろんな発見もあって勉強になりました。


こういう建物は泊りでもしないとなかなかじっくり見れないけれど、

こんな見学会が企画されているようなのでご紹介します。

常葉大学土屋先生の解説付きです。

韮山反射炉や江川邸も見学するみたいです。


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『境界線から考える都市と建築』出版

『境界線から考える都市と建築』という本が

鹿島出版会から出版されました。

建築史家である三宅理一先生を筆頭に、

OBOGによる論考が多数掲載されております。

私も第1章の「保存をめぐる紛争と制度上の諸問題」

のところで執筆させていただきました。

是非、ご購入の上、ご一読ください。

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暮らしのぐるり

打合せをしていると

たまにグッとくる言葉に出会える時がある



今回出会えた言葉は

『暮らしのぐるり』



たとえば、修繕しながら長い時間生活するのもそうだし

捨てられてしまうものを、肥料とかに使うのもそう

繰り返す季節の中から生み出される自然素材

老人から子供に受け継がれる技術

暮らしの中にはいろいろなぐるりがある

大きなぐるりも小さなぐるりも

いろんな関係性で成り立っている



ぐるりを大事にした場にしたいという思いがあふれた打合せは

とても深く考えさせられたけど

とても楽しい時間でした



以前『失われた手仕事の思想(塩野米松著)』という本を読んだが

この中にもいろんなぐるりが描かれていて

とてもおもしろかったことを思いだした

構造の検討

構造の検討中

現在計画中の物件は平屋のコの字型プラン

できるだけシンプルに無駄なく納めたいと思いつつ

あーじゃない、こーじゃない、と

検討を繰り返してみる

結構楽しい時間

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予算

仕事をしていて一番悩まされるのはやっぱり予算でしょうか・・・

その予算にできるだけ沿うようにこちらもあの手この手でがんばってみるのですが

予算が想像以上にないときは、本当に悩まされます

工務店もできるだけ希望に近づけれるように頑張ってはくれますが限度はあります

さて、もう少しいろいろ悩んでみたいと思います・・・



予算とは全く関係ないけれど、写真は昨日の清水港の様子

晴れていると伊豆半島と三保半島に抱かれているのがよくわかります

改めて「清水って水平線が見えないんだなぁ」と思いながらしばし休憩

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あけましておめでとうございます

あけましておめでとうございます

今年も10日ほど過ぎ、ようやく仕事も本格始動してきた感じです

昨年はバタバタしすぎていたので

今年はもう少し段取りよくやっていきたいと思っています

設計の仕事では、できるだけ静かな余韻が残る空間を目指したいと思っています

本年もどうぞよろしくお願いいたします

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伊豆石採掘場跡

伊豆の国市某所、とある私有地内にある伊豆石の採掘場跡を見させていただきました。

伊豆石は伊豆で採れる石の総称。

大きくは2種類あり、ひとつは硬質の安山岩系の石。

もうひとつが軟質の凝灰岩系の石。

安山岩系の石は真鶴や根府川、熱海あたりで採れ、凝灰岩系の石は松崎や西伊豆で採れるようです。

海外線沿いだけでなく、狩野川の河川沿いも運搬に便利で石丁場跡が多いです。

今回見させていただいたのは、狩野川沿いの凝灰岩系の伊豆石の採掘場跡。

青緑のざらざらした質感のとても肌触りの良い品のある感じの石の山。

そこに採掘場としての洞窟が口を開けていて、

足を踏み入れると、まるで探検家になった気分。

ひんやりとした空気が頬をなでていきます。

暗い闇の中をライトで照らすと、垂直に切り取られた壁があり、

神殿の中にいるような気分でもあります。

こういう場を見ると、

その素材に対しての魅力がぐっと増すような気がします。

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パース or 模型

計画をするときは、できるだけ模型を作るようにしています。

それはただ単に、わかりやすい からであり、

イメージを広げやすいからです。

もちろん、お客さんに対しての提案時に、

こんな感じで考えてますということを伝えやすいという理由もあります。

イメージを伝えるだけならパースでもいいのですが、

パースには欠点があって、

嘘がつけてしまうのです。

こんな感じがいいなというイメージを、

都合の良いイメージで描けてしまうのです。

ですが模型はそうはいかない。

パースでいい感じに表現できても、

模型で表現したら、あれ?ということもしばしば。

やっぱり考える上では、

自分のイメージを現実に近づけるにはパースより模型の方がいいなと思ってます。

念のため付け加えますが、

パースがダメって言ってるわけではないですよ。



イメージに近づけるためにいくつも模型を作ることもあります。

下記の写真の模型のときもそうでした。

ですが、

残念ながらいい感じでまとまってきたと思っても、

諸事情により計画が止まってしまうこともありまして・・・。

結構イメージに近づいてきてはいたと思うのですが、

うまく着地するためにはまだまだ足りなかったようです。

今日もこんなことを繰り返しながらイメージをカタチにしています。

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