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『境界線から考える都市と建築』出版

『境界線から考える都市と建築』という本が

鹿島出版会から出版されました。

建築史家である三宅理一先生を筆頭に、

OBOGによる論考が多数掲載されております。

私も第1章の「保存をめぐる紛争と制度上の諸問題」

のところで執筆させていただきました。

是非、ご購入の上、ご一読ください。

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暮らしのぐるり

打合せをしていると

たまにグッとくる言葉に出会える時がある



今回出会えた言葉は

『暮らしのぐるり』



たとえば、修繕しながら長い時間生活するのもそうだし

捨てられてしまうものを、肥料とかに使うのもそう

繰り返す季節の中から生み出される自然素材

老人から子供に受け継がれる技術

暮らしの中にはいろいろなぐるりがある

大きなぐるりも小さなぐるりも

いろんな関係性で成り立っている



ぐるりを大事にした場にしたいという思いがあふれた打合せは

とても深く考えさせられたけど

とても楽しい時間でした



以前『失われた手仕事の思想(塩野米松著)』という本を読んだが

この中にもいろんなぐるりが描かれていて

とてもおもしろかったことを思いだした

道標

あぁ、この場所はとっても気持ちがいいなぁ

こういうふうに思える空間に巡り合うととても幸せな気持ちになる

僕もそういう空間を目指して仕事をしているつもりだけど

まったくできていない

道は遠い・・・



堀部安嗣さんという建築家がいる

この人の手掛ける建築は本当に気持ちがいいし

そこに自然にある感じがすごく素敵だと思う

最近、彼の本が2冊出版された

どちらも読みごたえあり、とても参考になる



そのうちの1冊の中にこんなことが書かれていた

伊勢神宮を例に書かれていた内容なのだが

「古い建物を取り壊して新しくつくること自体が悪いのではありません

いつも瑞々しくあろうとする新陳代謝の精神によって

正の循環の流れがつくられ
 
持続するのであれば

新しく建物をつくり直すのは素晴らしいことだと思います」

すごく腑に落ちた

こういう正の循環の仕組みこそ日本人の心でもあったんだなと・・・

時間の流れをどこで誰がどう積み重ねていくのか

それを受け止める場をどう捉えどうつくるのか



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堀部さんの建物からも教わることはとても多い

先日、堀部さんの設計された鎌倉山集会場を見る機会を得た

ちいさいけれど、とても心地いいスケール感の建物

自然に逆らわず素直な等身大の建物

建築のめざす方向を示してもらえた気がした

ぼくも少しづつ少しづつ

めざすべき方向に進めて行けるよう努力していきたいと思う

南極建築

「南極建築」という本がある



南極という極寒の中どう寒さから身を守るか

限られた空間の中いかに快適に過ごすか

人手も機械もわずかしかない中どのように建設するのか



この本を読むと

いろんな条件が厳しいほど建築っておもしろく感じる



時代を追うごとに進化する様子や

国による基地の違いなんかもあって

なかなか興味深い一冊でした

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